「確かに、将来は約束しました。綺麗な星空の下で、ついてこいと言われて、ついていきます…と了承しました」

(騎士にしてくださるって約束だもんね。騎士に二言はない)

わたしの言葉を聞いたお父様は、項垂れたように見える。

「ミリィ……何があっても殿下についていくんだな?」
「はい!」
「もう、決意は固いんだな?」
「もちろんです。中途半端な気持ちではありません!わたしはアスター殿下を信じてますから」

(お父様もわかるでしょう?わたしは騎士になるために生きるんだから)

はぁ、ともう一度お父様はため息をついて両手で額を押さえる。

わたしの決意をわかって欲しくて真剣な面持ちでいたら、お父様はひとしきり唸ったあとに観念したように顔を上げた。

「……わかった。おまえの肖像画を入れたメダリオンを作り、アスター殿下にお贈りしよう。狩猟会までに急いで作らねばならん。ミリィ、私の知ってる宝石屋を今夜にでも寄越すから、その指示に従いなさい」
「はい……ありがとうございます?」

メダリオンのお返しがメダリオン??わたしの肖像画入り?

まったく理解できなかったけど、お父様の指示に従えば間違いないはず。これで、お礼の件は片付くね……と、ほっと胸を撫で下ろした。