夜と遊ぶ

目が覚めると、横に一夜が居て、腕枕をされている。


近くにある一夜の寝顔を見ながら、昨夜の余韻を噛み締める。


結局、昨夜は三回も一夜とエッチした。


避妊具が一つしか置いてなかったので、
一夜が部屋にある自動販売機みたいな機械で買い足していた。


明け方迄そうやって一夜と肌を重ねていて、
私も一夜も疲れ果てて眠った。


先に一夜が眠り、私もすぐに眠りに落ちた。


私よりも疲れたのか、今も一夜はぐっすりと眠っている。



腕、痛くないかな?と、私が頭を上げて一夜の腕を戻してあげると、
一夜は寝返りを打ち、私に背を向けた。


掛け布団からはみ出すように見える、一夜の背にある刺青。


金色の獅子。


やはり、この人はヤクザなのだと突き付けられているような気がする。


だけど、私はこの人が大好き。


その背に頬を付け、後ろから一夜の胸に手を回す。


私も、もう少し眠ろう。


そう思い、目を閉じた。


次に目が覚めた時は、もう午後で。


まだスヤスヤと眠る一夜の肩を揺する。


「…ん、もう朝?」


一夜はまだ眠いのか、目が殆ど開いていない。


「朝じゃなくて、昼過ぎてる」


「そう…」


一夜は、私に腕を回して抱き締めて来る。



「ちょっと、一夜?」


「もう少しだけ、寝させて?」


そう言われ、分かった、と、一夜の背に腕を回した。