夜と遊ぶ


「加賀見会長だと知らずに、すみませんでした!」


そう言って、一夜からお腹に蹴りを食らった男の子が土下座をしだし、
後の二人も同じように。



「ほんと、俺の可愛い真湖ちゃんに絡んで、
中の所の奴じゃなきゃ、お前ら殺してたよ?」


その言葉に、その三人組みはさらに謝っている。


「加賀見会長、急に黙って店から出て、
この辺りがうちのシマだとしても、何があっても知りませんよ!」


「だって、真湖ちゃんとの待ち合わせの時間だったから。
それに、お前らみたいなの引き連れて歩いたら、真湖ちゃん怖がって逃げちゃうじゃん?」


その眼鏡の人の後ろを見ると、スーツは着ているけどプロレスラーのような男性が五人くらいこちらに走って来る。


多分、一夜の護衛の人達なのだろう。


「とりあえず、お腹空いたし行こう?」


一夜は、私の手を握る。


時間的にもそうだけど、以前、今度ご飯でも、と一夜とは約束していたから、今から何か食べに行くのだろう。


けど、二人っきりではないのだろうか?