「うん。1つは、罪悪感。
だって、俺が本堂から真湖ちゃんを奪って。
それが無ければ、今夜のような事はなくて。
まあ、本堂は浮気ばっかりするようなクソだから、
真湖ちゃんはあんな奴とは別れて良かったと思うんだけど」
一夜は指を1本立て、そう口にした。
そして、2本目の指を立てる。
「2つ目は、本堂は警察官だから。
警察官殺ると色々面倒だから。
それに、本堂は俺の報復も考えて、それなりに何かしら対策するだろな。
俺に命を狙われてるとか、誰かに話したり。
まあ、俺は警察になんて捕まりたくないから」
昌也は、今はそこまで考えてなくても、
少し冷静になったら、今一夜が言ったような行動を取るかもしれない。
一夜は、3本目の指を立てた。
「3つ目が一番大きな理由なんだけど。
真湖ちゃんが、本堂に対して全く怒っていないから。
だから、俺も今一つ怒りのボルテージが上がらない」
「うん…」
私は、一夜の言う通り昌也に対して怒りのような感情を抱いていない。
「本堂に抱かれて、アイツに気持ちが揺れた?」
「それは、ない」
別に、昌也に気持ちが戻ったからじゃない。
「じゃあ、なんで?」
「…昌也とのその行為自体は、嫌だったけど。
だけど、私…嬉しいと思った」
「どういう事?」
「付き合ってた6年間、私ばかりずっと昌也の事を好きで、
向こうは私にそんな気持ちをあまり向けてくれなかったのに。
なのに、今日の昌也は凄く私に執着していて。
やっと、私の6年間が報われたような気持ちになった」
「そう」
「私に未練たらたらで、傷付いて去って行く昌也の事を見ていたら。
これ以上、昌也に対して、どうこうしてやろうとか思わなかった。
可哀想って、同情すら覚えて」
そして、ほんの少し私の中にあった昌也に対する未練は、
そうやって報われて、綺麗さっぱりとなくなった。
だって、俺が本堂から真湖ちゃんを奪って。
それが無ければ、今夜のような事はなくて。
まあ、本堂は浮気ばっかりするようなクソだから、
真湖ちゃんはあんな奴とは別れて良かったと思うんだけど」
一夜は指を1本立て、そう口にした。
そして、2本目の指を立てる。
「2つ目は、本堂は警察官だから。
警察官殺ると色々面倒だから。
それに、本堂は俺の報復も考えて、それなりに何かしら対策するだろな。
俺に命を狙われてるとか、誰かに話したり。
まあ、俺は警察になんて捕まりたくないから」
昌也は、今はそこまで考えてなくても、
少し冷静になったら、今一夜が言ったような行動を取るかもしれない。
一夜は、3本目の指を立てた。
「3つ目が一番大きな理由なんだけど。
真湖ちゃんが、本堂に対して全く怒っていないから。
だから、俺も今一つ怒りのボルテージが上がらない」
「うん…」
私は、一夜の言う通り昌也に対して怒りのような感情を抱いていない。
「本堂に抱かれて、アイツに気持ちが揺れた?」
「それは、ない」
別に、昌也に気持ちが戻ったからじゃない。
「じゃあ、なんで?」
「…昌也とのその行為自体は、嫌だったけど。
だけど、私…嬉しいと思った」
「どういう事?」
「付き合ってた6年間、私ばかりずっと昌也の事を好きで、
向こうは私にそんな気持ちをあまり向けてくれなかったのに。
なのに、今日の昌也は凄く私に執着していて。
やっと、私の6年間が報われたような気持ちになった」
「そう」
「私に未練たらたらで、傷付いて去って行く昌也の事を見ていたら。
これ以上、昌也に対して、どうこうしてやろうとか思わなかった。
可哀想って、同情すら覚えて」
そして、ほんの少し私の中にあった昌也に対する未練は、
そうやって報われて、綺麗さっぱりとなくなった。



