「んー……っ」

 次の日の朝は、なんとなく早く目が覚めてしまった。
 今日は休みだから、もっとゆっくり寝ていたかったのに。

「まだ七時……か」

 仕方がなくベッドそばのカーテンを開け、日差しを取り込む。
 太陽の光が眩しくて、思わず目を瞑る。
 
「今日も、良い天気か……」
 
 雲一つない、澄み切った青空だ。
 なのに私の心は……なぜか晴れ晴れしない。

「……とりあえず、コーヒーでも飲もうかな」

 なんだか目覚めが悪い気がする。 それはなぜなのだろうか?

 キッチンで食器棚を開け、マグカップを取り出す。 インスタントコーヒーをマグカップに入れ、お湯を注ぐ。
 コーヒーのほろ苦い香りが鼻をくぐると、少しだけ目が覚めたような気がする。

 ソファに座りコーヒーを飲み、テレビを付ける。 朝の情報番組では、ちょうど朝ごはんの特集をしていた。

「あれ、ここのサンドイッチ店って……?」

 この前聖と一緒に行った所じゃない……?! 
 え、何? まさかの特集組まれてるの!?
 
「え、すごい人気……」

 テレビで特集されたら、そりゃあまた人気出るね。 確かにお客さん、多かったもんね。
 特に女性人気がすごかったかな?