「俺が、苑香と一緒にいたいから。不良じゃいられないんだ」


「……っ。ありがとう……凄く、嬉しい。でも、若菜ちゃん達は……?」


「兄さんも、みんなも、応援してくれた。飛翔謳歌ではなくなるけど……仲間のままだって」


「……そっか」




皇輝くんと、飛翔謳歌の人達の絆は絶えないんだ。

本当に、よかった。




「総長だから、すぐには無理だけど……停学が明けるまでには、辞められてると思う」


「そうなんだ……。それじゃあ、待ってるね? 皇輝くんが学校に帰ってきてくれる日を」




背中から顔を覗かせて笑うと、皇輝くんはミラー越しに視線を合わせて、柔らかく微笑む。




「うん。待ってて」