2回目のテストも、多少のぎこちなさはあったものの、滑り出しは好調だった。
1回目のテストよりも時間をかけてシャープペンシルが走る音を聞いていると、5分後、異変が現れる。
「……、……」
全ての問題を解き終わったのか、一度シャープペンシルを置いた皇輝くんは、けれど声を上げることなく消しゴムを取った。
書き出した答えを消し、数度止まりながら書き直し、けれどまた消して、書き直し。
まるで答えに確信が持てないように、何回も同じことを繰り返す皇輝くんを、お父さんはじっと静かに見つめる。
「どうした。分かる問題のはずだろう」
「……すみません……」
「何故謝る? その前に答えを出しなさい」
「は、い……」
お父さんに声をかけられて、止まった手をぎこちなく動かした皇輝くんは、やはり書いた答えを消しゴムで消した。



