「あぁ。俺も含めて、周りは止めさせようとするやつばっかだった。それでも止めねぇから、伊吹と葉は教える側に回ってたが」




真実を話してくれたからこそ、輝きが分かるもの。

お父さんにも伝わっていると信じて、わたしは詠二お兄ちゃんからお父さんに視線を移した。




「これで分かってもらえたと思います。皇輝くんの今の学力は、全て自習によるもので、それは皇輝くんの努力に他ならないと」


「……そのようだな。詠二は皇輝を堕落させることはあれど、勉強の催促などしない」


「ハッ、悪かったな」


「だったら、発言を訂正してください。皇輝くんは決して努力を怠ってはいない、十二分に頑張っていると」




怒りを忘れずに、詰め寄りたい心持ちでそう言い放つと、お父さんはわたしを見て、皇輝くんを見る。