「……わたしは、皇輝くんが心のままに振る舞って、乱暴な人になっても、冷たい人になっても、怖い人になっても、好きなままだよ」


「そんなの、……」


「皇輝くんに傷つけられても、いいよ。酷いことを言われても、暴力を振るわれてもいい」




本心から告げると、皇輝くんはバッとわたしの体を離して、感情的な瞳でわたしを見つめた。




「そんなことっ、絶対にしない!」


「うん。わたしがそうしてって言っても、皇輝くんは聞いてくれないよね? だからいいんだ、もし傷つけられることがあっても」


「……!」




微笑んで見つめ返すと、皇輝くんは目を見開く。


傷だらけで、心を閉ざしていた時でさえ優しかった皇輝くんが、ありのままの心をさらけ出したところで、酷い人になるわけがない。

でも、一番最初に実感したのが暴力衝動だったから、皇輝くんは不安なんだ。