「考える時間を貰ってもいいかな? 皇輝くんは停学中だから、今は会う機会もないし……司くんの気持ち、ちゃんと受け取りたい」


「うん、もちろんだよ。……苑香さんのそういうところ、本当に好きだな」




微笑みながら、ボソッと独り言のように呟かれた言葉に、パチリと瞬きをした。




「わたしも、真剣に向き合って気持ちを伝えてくれるところ、好きだよ。司くんの優しさ、わたしには真似できないもの」


「へっ!? い、いきなり何っ……! ぁ、もしかして今の口に出してっ!?」




褒めた途端、いつも通り慌て出した司くんを見て、クスッと笑う。

何だか、少し元気が出てきた。


しばらくは気持ちを整理する時間として、落ち込み続けず、頑張っていこう。