皇輝くんはどうしてこんなに、自己評価が低いんだろう。




「許されないことかもしれない……だけど、俺がもっと頑張って、結果を出せば……みんなと、苑香と一緒にいてもいいかな」


「……皇輝くんが許されたい人に許されなくても、わたしは許すよ。皇輝くんの“心のままに”、やりたいことをやっていいの」




ぎゅ、と抱き締め返して、わたしの答えを告げると、皇輝くんの腕は少し緩んだ。




「それにね、わたしも皇輝くんと一緒にいたい。わたし達が同じ気持ちなら、誰が許さなくたって、邪魔できないよね?」


「……本当に? 苑香も、俺を望んでくれるの?」




皇輝くんの腕が離れるのに合わせて、わたしも腕を離すと、皇輝くんは揺れた瞳でわたしの目を見つめる。

この目を見るのは久しぶりだなと思うと、自然と笑みが浮かんできて、吸い寄せられるまま皇輝くんの頬へ手を伸ばした。




「わたし、自分の心には嘘を吐かないんだ。皇輝くんに言ってきたこと、全部本当の気持ちだよ」