「そっ、それは、特に深い意味はなくて! 去年、同じクラスに“いちまつ”さんが2人いたから、そうなっただけで!」


「そうなんです、わたし達同じ中学校出身なんですけど、去年は同じクラスで。クラスのみんなに名前で呼ばれてたんですよ」




それでよく間違われるのかな、と妙に納得しつつ、ふふっと笑って補足する。

逢見くん、こういうお話になるといつも顔が赤くなるんだよね。




「そうだったんだ〜。でも実際、名前で呼んでても違和感ないくらい仲いいよね」


「うんうん。この前なんてさぁ、仕事してる姿が息ピッタリで、夫婦かって思ったもん」


「ふっ、夫婦!?」


「そうでした? ……確かに、逢見くんとは作業がしやすいかも。付き合いが長くなってきたからかな?」