「僕は1組の逢見(おうみ)(つかさ)。生徒会に入っていて、苑香さんとは同じ中学の出身なんだ。彼女が真面目なのは知っていたから、ごめんね」


「……2組、黒羽皇輝(くろばこうき)。気にしてない」




黒羽くんは淡々と自己紹介を返して、視線を逸らす。

なんだかちょっと素っ気ないような気がするけど、さっきのは許してくれたんだよね……?




「黒羽皇輝……? それって噂の……。君って、体が弱かったり、ご家庭が特殊だったりするの?」


「……別に」


「ふぅん……それじゃあ無意味に、あるいは享楽の為によく学校を休んでるってことでいい?」




また逢見くんの目が冷たくなっていって、あわわ、と2人を交互に見る。

黒羽くんも黒羽くんで、何故か素っ気なく、雑に逢見くんへと言葉を返した。




「答える義理はない」