泡沫の夢の中で、一寸先の幸せを。【完】


コンビニの外でアイスの袋を破って、食べながら防波堤まで戻る。

シャクシャクしているソーダ味のアイスは普通のソーダアイスで、だけどとても美味しく清涼感は抜群だ。


「佳乃はさぁ、夏休み何か予定あんの?」


隣を歩く拓海が聞く。


「予定は特にないけど⋯」

「ふぅん」

「⋯何?」

「べつに?」


要領を得ない会話に、拓海を見上げる。

下から見ても綺麗な顔立ちは正直、羨ましい程だ。


「そういう君は、夏休みの予定あるの?」

「色々あるけど、一番作りたい予定はまだ予定じゃないっていうか」

「意味わかんない」

「そのうち分かるよ」

「⋯やっぱ分かんない」


作りたい予定はまだ予定じゃないって、一体どういう事?なぞなぞ?トンチ?不思議そうに首を傾げる私と、楽しそうに笑う拓海。

私はこんなに悩んでるのに何で楽しそうなのって思ったけれど、彼の笑顔は何だか見てるこっちまで嬉しくなってくるから私は何も言えなかった。

彼が楽しそうなら、笑っているならいいやって。何でも許してしまいそうになる。