気づいた気持ち

「あっ!ごめん。名字が分からなくて。今日、下の名前で呼ばれてたからそれしかわからなくて…」
「全然良いよ!むしろ嬉しい!『さん』なんて付けなくて良いよ。同級生なんだから」
「そう。じゃあ、由奈。僕のことも下の名前で呼んでくれて良いよ」
「うん。春輝、また明日」
手を振りながら、遠ざかって行く山田君を見て気づいてしまった。
(私、山田君のこと好きだ)
明日からの学校がさらに楽しくなる予感がした。