草食男子は本性を隠していました。

「ひーな、何で顔隠すの?」

 そんな可愛い顔隠してたらもったいないよ?

「だ、だって恥ずかしいから……。」

 指の隙間から赤い顔を覗かせながら、小さく呟いた姫奈にまた笑みが零れる。

 恥ずかしい……そんなの、可愛すぎじゃん。

「だったら、こうならいいの?」

 俺は姫奈を優しく抱き寄せ、姫奈の顔を隠す。

 姫奈は最初は戸惑っていたけど、次第に体の力を抜いてくれ弱い力で抱きしめ返してきてくれた。

 ……っ、姫奈が可愛すぎて、本当にどうにかなりそうだ。

「ひゃ……っ。」

 可愛すぎて愛しすぎる姫奈にまた意地悪をしてしまう。

 姫奈の耳に口を近づけ、吐息を当てるとそんな可愛い反応が返ってきた。

 あーもう……どこまで翻弄させれば気が済むのかな。

「ひゃうっ……。」

 そのまま姫奈の耳をペロッと舐め、ぎゅっと力強く抱きしめる。

「姫奈、もう離さないよ?」

 俺、独占欲が強くて面倒な男だけど……それでもいいの?

 何にでも嫉妬しちゃって、困らせちゃうことがあると思うけど……それでも傍にいてくれる?