草食男子は本性を隠していました。

 まさか日葵の言ってたことが……本当になるだなんて……。

 その言葉に急激に体温が上がっていく。

 こんな状況で言うのは、流されてるって思われそうだけど……私もついこう言った。

「私も、好きっ……。」

 その言葉に水樹君はこれでもかというほど目を見開いて驚いている。

 私はそんな水樹君のことはお構いなしに、言葉を続けた。

「私、沢本君からの告白は、断ったの……。」

 だって、私が好きなのは……。

「私が好きなのは、水樹君だけだからっ……!」

 ……っ、い、言ってしまった……。

 勢い任せで言いたいこと全部言ってしまい、今更ながら恥ずかしくなる。

 言い逃げは卑怯かと思ったけど、恥ずかしさでどうにかなりそうな私は水樹君から逃れようとした……けど。

「それ、本当なの?」

 強い眼差しで見つめてくる水樹君から、逃げられなかった。

 本当なのって……そんなの、当たり前だ。

「わ、私は恋愛のほうで水樹君が、大好きなのっ……!」

 少しでも伝わりやすいようにはっきりと告げる。