流石男の子、と改めて痛感した気がする……。

「せ、せんせーい……って、いない……。」

 大声で先生を呼んでみたけれど、先生はどうやら不在らしく保健室内はがらんとしていた。

 でも、先生がいなくても処置はできるから……大丈夫だよね!

 ゆっくりと水樹君をベッドに座らせると、どれだけしんどいのかが伝わってきた。

 下手をしたらさっきよりも熱が上がってるんじゃ……!と私は考えて、近くの棚から体温計を取り出す。

「水樹君、体温測れる?」

 そう言って水樹君に手渡すと、彼はこくんの首を縦に振ってから体温計を脇にさした。

 その間に保健室備え付けの冷蔵庫から出して、冷却シートや経口補水液を準備しておく。

 大体これくらいかな……と思っていた時、カーテンの奥からピピピピッという音が聞こえた。

 急いで確認するために、私は速足で水樹君のところへと向かう。

「38・5℃か……結構高いね。今日はもう早退したほうが良いよ。」

 私はそう呟きながら応急処置として氷枕を作り、水樹君に経口補水液を手渡した。