「そんな展開が現実で起こるなんて……はぁ、私もその場に立ち会いたかった……。」

「私は日葵の頭の中が分かりません……。」

　日葵の脳内は恋愛妄想でいっぱいなのは知ってるけど、流石に立ち会いは勘弁してほしい。

　それにしても……日葵はなんでこんな嬉しそうにしてるんだろう？

「ねぇ日葵、何でそんなに嬉しそうにしてるの？」

　こんな話を聞かされて嬉しがってる日葵の考えてることが全くと言っていいほど分からない。

　私はどうしても気になってしまい、率直に聞いてみることにした。

「え？だって姫奈は水樹君のことが好きなんでしょ？と、言うことは！」

「言うことは……？」

　変なところで言葉を切った日葵に首を傾げる。

　つまり……どういうこと？

　そうやって聞こうとしたけど、それよりも日葵の言葉のほうが早く聞こえた。

「水樹君が姫奈のこと好きだっていう可能性があるってことだよ！」

「…………え？」

　水樹君が私のこと好きって、可能性……？

「な、何言ってるの日葵。そんなことあるわけないでしょ……。」