Rain shadow─偽りのレヴェル─





大丈夫、死なないよ、生きてるよ。

きっとお兄ちゃんと翠加さんが押し戻してくれる。


瀧、わたしはもう少しだけあなたのそんな弱いところを見たい。

そこまで強くない年相応な本当の姿をもっと見たいから。



「てめぇ鬼木……ッ!!!」



久遠くん、まだあなたにちゃんと謝れていないし、聞きたいこともたくさんある。

お兄ちゃんのことと、たくさんキスをしてきた理由だって。


もう“さぁな”なんて誤魔化さないでよ、久遠くん……。


あなたにナイフを向けたわたしが願う資格なんかないけれど。

いつか女の子に戻ることができたとき、そのときはスカートを履いて、久遠くんとお出かけしてみたかった。



「殺したら駄目だよ綾都くん…!!」



佐狐、やっぱりわたしはまだお前のことは信用できない。

だけど、できなかったんでしょう。
あなたも久遠 綾羽を殺せなかった。

その気持ちは分かるから、あれは嘘じゃないって思うんだ。



「久遠…!」



そして霊池先輩、あなたに対しては最初から疑う気持ちはこれっぽっちもなくて。

だからもっと話してみたいから、やっぱりまだ死ねない─────……のに、



「畜生…っ、なんだよこの色……、
なんで押さえても押さえてもどんどん広がんねん……っ!!止まれ、止まれや……ッ!!」



まぶたが重い…。

だけど閉じてしまったら、もう2度と起きれないような気がする。