手にした拳銃、仄かに煙の立つ銃口をわたしに向けて笑っているのは。
それまで意識なく横たわっていたはずの───鬼木 蛇雄。
「…っ、……ぁ、…、」
あつい、身体が熱くて渇く。
それなのに冷や汗と震えが止まらない。
ドクドクドクと心臓が苦しい。
いたい、あつい、くるしい、きもちわるい。
「……どく、…だ……、」
「毒!?瀧…っ!!毒ってどーいうことや…!!」
「…弾に……毒が、入れられてる、」
「……なんや……それ……、」
こわい……。
わからないけど、すごく怖い…。
それはもう“生きれないかも”と思ってしまう恐怖だ。
「瀧と赤矢は早く深雨を止血しろ…!!」
「し、止血…って、」
「毒…入ってんやで…?そんなんしたって、」
「そこに出欠多量が加わったら致命傷だ…!!なんでもいいからマフラーでも服でもっ、傷口を強く押さえろ……!!最終的には手でもいい…っ!!」
的確な応急措置を命令する彼は、まるでお医者さんだ。
わたしを囲った影は2人、駆け出していった影は3人。
全身へと浸透してこようとする毒から抗うように、血液が身体中を激しく駆け巡っている。
放心状態の瀧からマフラーを奪ってわたしの腕に巻いてくれているのは赤矢だろうか。



