Rain shadow─偽りのレヴェル─





想像すらしていなかった音がひとつ、倉庫に反響した。


それは背後からとんっと小さく押される感覚に似ていた。

なんだろう?今のはなんだったの?

そんなことを考える前には、地獄のような痛みが広がっていて。


気づいたとき、わたしの身体はぐらっと前のめりに倒れていた。



「……みう……さん……?」


「深雨…っ!!」


「爽雨ッ!!」


「爽雨くん…!!」


「水本……っ、」



みんなの声が遠くなる。

喉が渇く、視界がぼやける、腕から全身にかけて力が入らない。


瀧に身体を預けるように、わたしは倒れかかっていて。



「……あ…、…ぁ、」


「…なん……で……、っ、みうさん……っ!!」


「おいなんやねんこれ…!!誰が……ッ!、」



どう……なってるの………?

血だ、血が止まらない。
左腕が引き裂かれるように痛い。


だけどそれだけじゃない。


身体が…、からだが………動かない…、

全身が痺れて、麻酔でも打たれてしまったように、腕を撃たれただけなのに全身が動かない。



「ハハハハハッ!!翠加のときは使えなかった俺たちの最終兵器、やーっと試せたぜ…!!ざまぁみやがれRain shadow…!!」



こんなにも心強い仲間が揃っていたとしても、簡単にはいかない鬼退治。



「まぁでも、ちょっと外しちまったがなァ!!!」