できてない、ちがう。
おれはできなかった───、
そんなふうにまだ自分を責めてしまう瀧は、周りには優しいのに自分には果てしなく厳しい子なんだと。
その優しさを、そろそろ自分に当ててあげたってバチは当たらないのに。
「深雨さんのこと…たくさん泣かせてしまった…っ、泣かせないって約束したのに、守るって…約束したのに……っ!!」
わたしが初めて朱雀工業高校に来たとき、教室の場所を聞いたのは瀧だったよね。
そのあともいつも傍にいてくれて、悩んだときは相談に乗ってくれて、守ってくれて。
いつの間にか瀧はわたしにとって傍にいて当たり前の存在になってた。
逆にいないとどこか落ち着かなくて、きっとそれはお兄ちゃんもそうだったんだろうなって。
「おれと関わるとみんな傷つく…っ、おれのせいで、おれが約束を守れなかったから…みんな死んでいくんだ……っ、
だから怖い、おれはずっと許されないんだって、」
ちがうよ、瀧のせいじゃない。
瀧が約束を守れなかったからじゃない。
あなたと関わるとみんな死ぬ……?
それだって、嘘だっていう証明がここにちゃんとあるから。
「わたし、生きてるよ…?」
「……、」
「ほら、生きてるでしょ?鬼木に拐われて襲われかけたこの倉庫で……生きてる」



