Rain shadow─偽りのレヴェル─





「それに、こっちは瀧にばっか取られて腹立ってんだよ。ここぐらい格好つけさせてくんない」



言い終わってからの容赦のない一撃ですべてが終わった。


静寂が包む倉庫。
もう外は暗くなっていて。

赤矢たちのほうもすでに落ち着いてるみたいだった。



「ここに大人数でいたら警察呼んだときに邪魔になる。とりあえず下っぱたちをすぐ帰らせろ」



しばらくすると周りも静まり返って、倉庫内にはわたしたち6人と横たわる鬼木の姿だけになった。


執行猶予つきの中での違法ドラッグ所持、それから高校生拉致。

鬼木の重ねた罪は次こそそう簡単に刑務所から出られなくなるだろうと。



「赤矢、まだ寝ないでよ?寝たら2日は起きないんだからせめて家帰ってからにして」


「わかっとるっちゅーねん。てか珍しいやんリョウセー、頭から血ぃ出てんで?うで鈍ったん?」


「……お前にやられたんだけど」



終わった、ぜんぶが終わった。

わたしは無事に何事もなく爽雨に戻って、みんなに小さくお礼を伝える。



「それにしても、こんなナイフまで使って危なっかしいなあ」