Rain shadow─偽りのレヴェル─





ちゃんと謝ってはいる霊池 仁は、神出鬼没でありながらも優しい男らしいけれど…。


ドガッ!!ドゴ…ッ!!


容赦ない音が響いてはひとり、またひとりと倒れてゆく。



「み……爽雨さん…っ!!」



座りこんでいた蛇島 瀧は、ハッと意識を戻したように駆け寄ってきた。

この乱闘のなか、わたしのはだけた制服を戻してくれる。



「瀧、うでっ、腕は大丈夫…?」


「平気です。あれは一定時間だけだから、今は少し動くんで。深雨さんこそ…、なにもされていませんか…?」


「…うん、大丈夫、」



瀧、あなたに伝えたいことがある。

この戦いが終わったら瀧にいちばんに伝えたい。

あなたのお姉さんと、わたしのお兄ちゃんのことだよ。


だからもう、泣かなくて大丈夫。


そんなわたしは、奥で静かに制裁を加えている久遠 綾都へ視線を移した。



「っ、綾都…!!トドメは僕がっ!!」



もう終わっている。

勝負はついている、鬼木はピクリともしていない。



「…いい、お前らのぶんまで俺がやる」



そこに含まれているのはわたしと瀧だけじゃない。

お兄ちゃんと翠加さんも入っていて、Rain shadowの仇ぜんぶが入っている。