Rain shadow─偽りのレヴェル─





ここは、そんなふたりの想いが詰まった場所なんだ。


同じ気持ちを抱いていたのに報われなかった、悲しい愛があった場所。

お互いがお互いの名前を、きっと本当は何度も何度も呼んでいた場所。



「っ……、」



流れる涙がコンクリートへ垂れてゆく。


タタタタタタタッ!!と、誰かが走って近づいてくる足音が聞こえたような気がした。

涙いっぱいの視界は、もう何も見えそうにない。



「───ぐ…ッ!!」


「う”っ…、てめぇはViperの……!!」


「くそ……っ、」



それでも見つけられる模様は正義のヒーローみたいだ。

それはもうあなたの身体の一部なんだよ。


そうでしょ、そのマフラーは。



「それ以上この人に手を出すな…っ!!」


「ったくよぉ、てめェは姉貴のときみたいにビビってれば良かったってのに……なァ瀧」


「鬼木、この人を泣かせたら…おれがお前を許さない、」



無理だよ…。

こんな人数たったひとりで相手にするなんて。

何人かは地面に倒れてるとしても、またいっぱい倉庫には分身するように集まってきてる。