「ひぁ…っ」
耳、そのまま首筋、熱い吐息はわたしを飲み込むというよりは包み込んでくる。
どうして抵抗できないの…、
蹴ることすらできず、何度も重ねてくるキスは舌を噛みちぎることさえ許されない。
「こっちは大嫌いって言われてかなり傷ついてんだよ」
「ゃ…っ、」
「言えよ、大好きって」
「っ…、」
言うまでやめないつもりだ…。
噛みつくようなキスをされて、身体中がまさぐられるように触られて。
そんな中で言えなんて、鬼畜にも程ってものがある。
「わ、わたしは久遠 綾羽を殺すためにここにいる……っ!」
「なら、最後に気持ちいいコトしよ。今からお前に殺される男の願いくらい聞いてくれよ。…な?」
「ばっ、バカなこと言わないで…っ!」
ちがう、これは挑発なんかじゃない。
そんなのじゃないのに、唇の端を上げて息も吸えないくらいに絡ませてくる。
「っは…、」
やっとできた隙間から聞こえてきた吐息。
「もっと絡ませて」と甘く囁いて、また深く重ねてくる。
「…やべぇ、気持ちよすぎ、」



