Rain shadow─偽りのレヴェル─





だって蛇は顎を自ら外して、どんな大きなものでも丸飲みにしちゃうんでしょう…?



「優しくしてあげますよ、おれは」


「や、やさしくって、」


「ぜったい泣かせません。…おれのことしか考えられなくなるくらい、溶かしてあげます」



瀧の手はイメージしていたより遥かに男の子の手で。

ほどよく骨ばった形も、ピアニストさんみたいに細くて長くもあるのに、熱い熱い手をしていた。



「…瀧、くすぐったい、」



この子は相手に1回受け入れられたことが分かると、次からは断りもなく実行してくる。

だから前はキスをしてしまったから、彼にとってはこうして手を握ることは余裕なんだと。



「…ゃ、」



繋がれそうで繋がれなかったり、指を絡ませてきたと思ったら外されて。

焦らされて焦らされては、逆に身体がうずいてしまって小さな声が漏れた。



「えっ、たきっ、」


「…抱きしめるだけです、」



すっと腰をあげて影を作られたかと思えば、ふわっと抱き寄せられる。


弟みたいで可愛かった瀧の初めての顔ばかりで、それはもう戸惑う。

あんなふうに激しいキスをするんだ…とか、あんなにも甘い目で余裕のなさそうな顔ができたんだ、とか。