Rain shadow─偽りのレヴェル─





誰のもの?と、無意識に確認しようとした手がピタリと止まった。



「……」



生徒手帳を探していた人物をわたしは知っている。

そして、それを見つけたら絶対に中身は見るなとも言われていた。


これはたぶん、久遠 綾都のものだ。



「どうして佐狐の雑誌から…、」



そちらのほうが気になった。

むしろ頭はそれでいっぱい、だって心当たりしかないから。


佐狐 遼成は、わたしが最初からいちばん疑っていた人物。

瀧も要注意人物の化け狐だと言っていたくらいで、わたしも警戒していたひとりだった。



『だけど、薄っぺらい仲間意識とやらで俺たちのことを信用しないほうがいい。…それだけは伝えとく』


『敵っていうのはさ、案外いちばん厄介なところにいるものだよ』


『さあ?ヒントってより、その心ってやつで救ってほしいのが正解かも』


『信じてくれないだろうけど、Rain shadowイチひねくれてて性格悪いのは俺じゃないから』



あれはもしかすると彼からのSOSだったのかもしれない。

最初は反乱を起こそうとして、Rain shadowを潰したいとまで言っていた男だから。