「爽雨、このあとRavenとGhost合同で鬼神の縄張り区域の偵察に行くんやけど、お前も来るか?」
「僕は瀧と約束があるから。でも赤矢、くれぐれも怪我だけはしないように。霊池先輩にも伝えといて」
「ははっ、オレらを誰だと思ってんねん」
いろんな意味で覚悟を決めながらも迎えた放課後。
場所はアジトにて。
もちろんソファーやテレビがあるほうの。
みんな最近はずっと忙しそうにしているから、総長である彼らはアジトに寄ることも少なくなっていた。
だからふたりきりでゆっくり話せる場所として、アジトを指定したのはわたし。
「もう、なんでこうやって出しっぱにするの」
ソファーのうえに散らばる雑誌。
佐狐 遼成がよく手にしているファッション雑誌だ。
彼はいちばんミーハーなところがあって、流行というものを気にするタイプ。
ピアスや指輪をしているのは唯一で佐狐だけで、他のメンバーはとくに目立つものはしていない。
1度だけ、赤矢にそういうのをしないのかと聞いたことがあった。
『赤太にちぎられんねん』
という、血を感じる恐ろしい回答が返ってきた。
………のは、建前で。
『この世の中、くだらん偏見ばっかやろ?なんでオレたちだけが制服着てるか、考えたことあるか?』



