自分ひとりだったら何もできなくて、久遠 綾都がいたからRain shadowはここまで名を上げることができた。
みんなを動かせる力を俺は持っていないし、みんなが期待してるのだっていつも綾都だ。
だから俺は所詮、参謀止まりにしかなれなかった。
それが俺は悔しい───と。
『おれは、爽雨さんの味方です。おれはあなたを誰よりも尊敬してますから』
あなたがいるからRain shadowに入ろうと思えた。
Viperの総長という名なんかそこまで欲しくなかったし、無理やり奪おうともそれまで思ってなかった。
だけど、総長になれば爽雨さんの隣に立てるから。
『…ほんとか?どんな俺を見たって、そう約束できる?』
『はい』
『…ありがとな瀧』
あまりお礼を言わない人が、初めてお礼を言ってくれた瞬間。
照れたような嬉しいような、本当に姉さんのことを想ってくれている、頼り甲斐のある顔をした爽雨さん。
あなたに期待して頼っている人間はここにいる───そんな言葉を、おれはちゃんと伝えるべきだった。
『実は俺、双子の妹がいるんだよ。それお前に話してたっけ?』
『え、初めて聞きました、』
『これ、妹。そっくりだろ。すげー泣き虫なんだけど、』



