地下にある座敷牢は、どこか肌寒い。しかし、この牢の中には寒さを凌げる布団などはなく、紅葉は体を震わせる。
縄が解けないかともがいてみたものの、縄はもがけばもがくほど体に食い込み、意味がなかった。
「ッ!」
座敷牢には時間になると使用人がやって来て、食事を食べさせたり、体を拭いてくれる。
「お願いします!縄を解いて、ここから出して!」
「……」
紅葉はやって来る使用人に懇願したものの、使用人たちは無言で紅葉に食事を与え、それが終わるとすぐに座敷牢から出て行ってしまう。寒くて薄暗い中、紅葉は時間が経つにつれて恐怖を覚え始めていた。
(このまま狂っていくのかな……)
そんなのは嫌だ、と縄を牢の壁に擦り付けて解こうとする。だが、縄はギシギシと音を立てるだけだ。
涙が溢れ、頰を伝っていく。どれほどの時間が経ったのか、わからない。そんな時、座敷牢の扉が開いた。そこには、使用人の一人が手にハサミを持って立っている。
縄が解けないかともがいてみたものの、縄はもがけばもがくほど体に食い込み、意味がなかった。
「ッ!」
座敷牢には時間になると使用人がやって来て、食事を食べさせたり、体を拭いてくれる。
「お願いします!縄を解いて、ここから出して!」
「……」
紅葉はやって来る使用人に懇願したものの、使用人たちは無言で紅葉に食事を与え、それが終わるとすぐに座敷牢から出て行ってしまう。寒くて薄暗い中、紅葉は時間が経つにつれて恐怖を覚え始めていた。
(このまま狂っていくのかな……)
そんなのは嫌だ、と縄を牢の壁に擦り付けて解こうとする。だが、縄はギシギシと音を立てるだけだ。
涙が溢れ、頰を伝っていく。どれほどの時間が経ったのか、わからない。そんな時、座敷牢の扉が開いた。そこには、使用人の一人が手にハサミを持って立っている。


