もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「恋に溺れるのは構わないが、お前が一番に守らなきゃならないのは俺だからな?」

「お前より、国境を守るほうが大切だろう」

「その大事な国境を放って、せっせと恋人のもとに通っているのは誰だ?」

「仕事はすべてこなしてから会いに行っている。第一、まだ恋人ではない」

 シエルに会いに行く日、グランツの一日の予定はとんでもなく過密で忙しくなる。

 午前中に騎士団長としての事務仕事をし、部下たちの鍛錬に付き合い、国境の守りに注力する。午後はすぐにシエルのもとへ向かい、陽が落ちる前に帰路についた。そして夜はノイフェルト公爵として、屋敷と領地の管理を行う。