もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです


グランツが二十三歳、アルドが二十一歳と、年がそれほど離れていないのも、堅苦しいやり取りを嫌う理由のひとつだった。

「先ほど? ああ、また魔女のもとに出向いたのか」

「彼女をそんなふうに呼ばないでくれ」

 グランツが眉根を寄せて言う。

「何度も言っているが、そう呼ばれていいような人じゃない。……可憐でかわいらしくて、守ってやりたくなるような──」

「俺もそれを死ぬほど聞いた」

 はあ、とアルドが溜息を吐き、虫でも追い払うようにグランツに向かって手を振った。