もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 もともと彼は机に向かうよりも、戦場で身体を動かすほうが得意なのだ。考えるよりも行動するに限ると、ソファに座ったシエルを抱き上げる。

「えっ? 急にどうしたのですか? 自分で歩けます」

 シエルが戸惑いを見せるも、心を決めたグランツは彼女を下ろそうとしない。

 まっすぐ寝室へ向かい、やや乱暴に足で扉を開いた。

「グランツ様?」

「優しくするつもりだが、怖くなったらすぐに俺を止めてくれ」

「どういう意味なのかわかりません。グランツ様はいつでもお優しいです」

 そう言った直後、シエルは広いベッドの上に押し倒された。