もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「兄様がいつもお話していらっしゃった方だよね。聞いていたよりもずっと素敵でびっくりしちゃった」

 いつもと聞いてシエルの表情が引きつる。

(なにをお話したの……!?)

 ラークの様子を見る限り、悪い話ではないのだとわかる。むしろ少し恥ずかしくなる話なのではないかと察し、シエルは自分の顔が熱くなるのを感じた。

「そうだろう? 俺が知る中で一番可憐で美しい女性だ。それに、かわいらしい」

 しかもグランツは弟にした話をおかしいと思っていない。

(グランツ様が私の話をしているところを見なくてよかった)