もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 もっといろいろ言ってやるべきかとシエルが考えたところで、アルドがこほんと咳払いをした。

「長引かせても仕方がない。話を終わらせよう」

 表情を強張らせていたラベーラが、ほっと微笑する。

「アルド様なら、なにが最善かおわかりでしょう?」

 まだ言うか、とシエルが顔をしかめる。

 しかし彼女が再びラベーラに言葉を投げつける前に、アルドが声をあげて笑い出した。

「俺に慈悲を期待しても意味がないと、理解したんじゃなかったのか?」

 笑っているのに、冷たい口調に一切感情が乗っていない。

 ラベーラもそれに気づいたらしく、笑みが凍り付いた。