もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 同じく驚いたグランツがシエルを止めようとするも、彼女は怒りで顔を真っ赤にしながらさらに続けた。

「私になにができるか、一番よく知っているのはあなたでしょう? セニルースに逃げ帰るなら、あの国ごと滅ぼすわ」

「つ……強がったって無駄よ。どうせおまえは口だけだもの」

 声を震わせたラベーラに、シエルが言う。

「あなたが言ったのよ。私は魔女だって」

 大きな声を出すことに慣れていないシエルが、軽く咳き込んだ。

 グランツが彼女を心配して背中をさするも、シエルは止まらない。