もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「ああ。それだけのことをされたと思っているが、君の認識では違うらしいな」

 ラベーラが視線を伏せ、寂しげに微笑む。とても演技には見えない表情だった。

「アルド様は私のことを、なんとも思っていらっしゃらなかったのですね……」

「王族の結婚に恋愛感情は必要ないだろう? いい夫婦にはなれるかもしれないが、恋人にはなれない」

 再びラベーラが口を開こうとするも、アルドはそれを制して苦笑する。

「だが、あまり今回の件を公にするのも好もしくない。俺としてもセニルースとの関係は保ちたいしな。だからここで聞いたことは胸に秘めておこうと思う」

「……では、婚約破棄の件は」