もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 悔しいが、ラベーラの言葉は正しい。彼女が聖女の真実を知る二人に本性をさらけ出しても、シエルたちにはどうすることも叶わないのだ。

後の憂いを絶つためにラベーラを傷つければ、セニルースが黙っていない。

特にセニルースの国王は娘を盲目的に溺愛している。真実を追求する間もなく、報復のためにリンデンへ攻め込む可能性だってあった。これまでに愚かな判断を晒さずに済んだのは、ラベーラが完璧な王女を演じ、問題を秘密裏に処理してきたからである。

だからラベーラが国王を後ろ盾に好き勝手している以上、おいそれと手出しはできない──はずだった。

「なんだ、こんなところでもパーティーが開かれていたのか?」