もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 事実、彼女はここ数日ラベーラについてばかり考えて、湧き上がるいろいろな感情に頭を悩ませていた。計画が成功するのかどうか、アルドは大丈夫だと言ったが本当にそうなのか、グランツが恐ろしい思いをしないか、と不安でいっぱいだったのである。

(だから今も、グランツ様はわざとラベーラ様や計画の話をしなかった……?)

 思えば、話題を変えたのもグランツだった。

 シエルはそっと心の中で彼に感謝し、さりげないながらも自分を気遣ってくれるグランツへの好意が、また胸の内でふくらむのを感じた。

「グランツ様」

「ん? どうした」

「私、グランツ様が好きです。大好きです」