もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 彼女は賞賛され、自分を求められることに喜びを感じる。久方振りに受ける人々の崇拝の眼差しは、しばらく満たされなかったラベーラの心を大いに潤した。

『いつも自慢話ばかりされたからな。あいつは他人の注目を浴びるのが好きなのだろうと思う。だから公の場で君が魔法を使っても、自分以外の魔法使いがいるとは言えないはずだ』

 と、シエルの次に接点が多いアルドの分析は正しかったのだ。

 やがて幻想的な祝福の魔法が消え去ると、シエルは手はず通り素早く庭園へ逃げ込んだ。