もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 しかし彼女は内心の動揺を隠し、アルドに向けて微笑する。

「アルド様の騎士を守りたい気持ちが、聖女の魔法をよみがえらせたのかもしれません」

 皮肉にも光を生み出すだけの魔法は、シエルがグランツを守るために──ラベーラの本性を暴く計画のために生み出したものである。

「それでこそセニルースの聖女だ」

 アルドに言われて微笑むラベーラの意識は、婚約者ではなく会場の招待客に向いている。シエルがこの場にいると気づいたのだ。

 だが、それをここで声高に叫べないのがラベーラだった。