もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 かつてラベーラから、とある貴族の殺害を依頼されたことがある。彼女は覚えていなかったが、ラベーラと〝影の聖女〟を引き合わせた男だった。

『今後のセニルースのためにならない危険な人物なの。事前に対処しておかなければ、どうなってしまうかわからないわ。私のかわいいお友達ならできるでしょう? 誰にも知られず、気づかれず、自然に殺すことが……』

 怖いと感じた彼女はラベーラの願いを初めて拒んだが、ラベーラは仕方がないと微笑んで特に咎めなかった。