もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

(だからずっと会いに来られなかったのね)

 怪我や病気のせいではないのだと知りほっとするが、大変な事態に巻き込まれているのは間違いない。

「君を城へ招待してみたのは、事件の真相についてまったく進展がないからだ。二十日もかけてなにをしているんだと思われるだろうが、刺客が残らず自害した時点で調べようがなくてな。表向きにグランツを疑う素振りを見せても、関係者が釣れる気配はないし。こうなったら怪しいものをすべて潰すつもりで、魔女の君を呼んだわけだ」

「私の疑いは晴れたでしょうか? 本当になにもしていないのです」

「ああ、もうわかっている。君はグランツのことをとても大切に思っているようだ」