もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「気を使わせてすまないな。もっと早く貴女を紹介しておけばよかった。以前から準備はしていたんだ」

「そうなのですか?」

「いつまでも貴女が魔女と呼ばれるのは気に食わなくてな。私が対処できる範囲から、少しずつどういう女性か知ってもらおうと思ったんだ。殿下もそうだが、どうやら私は貴女に誘惑されておかしくなっているそうだから、言葉で伝えるよりもそちらのほうが早いしわかりやすいだろうと」

 公爵家の面々にも紹介しようとしていた、と続けるグランツを、シエルは驚いた表情で見た。

「いろいろと考えてくださっていたのですね。存じませんでした」