もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 今までは並んで座る時も必ず距離があったのに、今はぴったりと肩がくっついていた。グランツと離れたくないという気持ちが、無意識にシエルの行動に出ているせいだ。

 アルドは向かい合った席に座った二人の距離の近さに、くくっと声を出して笑った。

「こんなことなら、もっと早く呼んでやればよかったな。まさかお前の慌てふためく顔が見られるとは思わなかった」

「……俺は構わないが、彼女をからかうのはやめろ。素直な人なんだ」

「そうらしいな。子供と変わらないようだ」

「失礼をしておりましたら、申し訳ございません」

 シエルがしずしずと頭を下げる。