もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 シエルの肩がびくりと跳ねる。

「あいつは君の言うことならなんでも聞くらしい。俺を殺すよう、君があいつに命じたんじゃないか?」

「どうして私がそんなことを?」

 本気で意味が理解できずに問うも、アルドの目はシエルからそらされない。

「もしかしたらそうかもしれない、と思って話をしている。君に会ってからのグランツは完全におかしくなってしまった。魔女に誘惑され、俺の敵に回ったと考えるのは自然だろう?」

「なぜ、私があなたの命を奪わなければならないのでしょう。そんなものはいりません。グランツ様にお会いしたい……」

 そんなもの、と言われたアルドが苦笑いする。