もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

 囚われの身ではなにをすることもできない。それならば、いつでも動けるように体力を温存しておくべきだと、騎士らしい考え方に落ち着く。

ベッドがあるのに使わないのは、完全に無防備になるまで気を抜くつもりはないからだ。

 椅子に座ったまま、主にシエルのことを考えて目を閉じる。

 ひとりになった彼女が、泣いていなければいいと思った。



 投獄されて三日が経ち、ひとまずノイフェルト邸での謹慎が決まった。

(真犯人でも出てこない限り、たった三日では疑惑も晴れないだろう。暗殺の疑いがある者に自宅での謹慎を許すのもおかしい。なにより、俺が領地に帰れば騎士団との接触も可能になる。やはり妙だな)