もふもふ魔獣と平穏に暮らしたいのでコワモテ公爵の求婚はお断りです

「……アルド様にもそろそろわかっていただかなければね。私と結婚する以上、なによりも優先させるのはなにかということを」

 彼女が言うのはもちろん自分自身のことである。

「アルド様が私以外、目に入らないようにしなくては。……私だけを求め、崇め、すがり、愛するのがあの方の役目であるべきでしょう?」

 くすくすと笑うラベーラは、美しいとささやかれるだけあって、その場にいる者たちの視線を強く引き付ける。

「そう……今までと同じようにするだけよ」

 ラベーラはつぶやいてから、足に触れていたメイドを突然蹴り飛ばした。